愛真館滞在も今日が最終日

タンゴダンサー

2011年06月21日 15:15

6月21日
思い起こせばここへ来たのは4月15日。夢見てやって来たこの温泉避難所は
本当に夢のような場所でした。

ここに居る間、毎日が幸せで、あまりに幸せ過ぎて、世の中にはこんなに苦しんでいる人たちが
沢山いる中で、自分たちだけこうして幸せな暮らしをしていていいのだろうか?

自問することはあっても、どうしてもそれに対する答えが見いだせないまま、
どっぷりと幸せに浸かってしまう毎日でした。

その生活も今日が最終日。苦しい時間は長かったけど、幸せな時間はあっという間。
ここでのゆったりとした、何も考えなくていい時間の中で、ゆっくりと未来の自分について
考えることが出来ました。

ここに居る愛真館の皆さんの心遣い、こういう避難所を設けてくださった岩手県の職員の方々には本当に感謝いたします。

今ではまるで、外から帰ってくると本当の自分の家のように感じられ、一緒に避難されている方々とも家族のような付き合いになり、ここを離れるのはとても寂しい感じがします。

こういう避難生活が是か非か、という答えは、結局最後まで出すことはできませんでしたが、
ここでの生活は自分たちにとって大切にしたい貴重な経験であることは間違いありません。

今後は新たな地で、自分たちの生活を立て直し、いつか世界のどこかで恩返しできることがあれば
是非、お役にたちたいと思います。まずは避難行動の啓発活動。そして災害に強い新しい街づくりの提案。
この2つが自分に与えられた使命だと感じています。何処の地へ移り住んでもこのことを実践します。

自分たちにとっては、毎日のお風呂と、2カ月以上の長い期間、限られた予算の中で毎日3食を
まったく飽きさせることなく、作っていただいた食事がとても大切な時間で、毎日とても楽しみで、生きる力を与えていただきました。

今後は、7月から愛真館の一般開放を心待ちにしていらっしゃるお客様が沢山いらっしゃるとは思いますが、愛真館のおもてなしの心で、いつまでも末永く繁盛していかれることを願っています。
そして今度は、いつか「お客さん」としてここに泊まれるようであれば、これほどの幸せはありません。

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